競馬を推理する

刑事ドラマ好きな男が競馬を考察するブログです

凱旋門賞 2022 レース考察 日本馬が勝つためには。

こちらは凱旋門賞を復習するための記事になっています。

 

凱旋門賞

  • レース展開
  • 各馬の勝因・敗因
  • 日本馬が凱旋門賞を勝つには何が必要か

について考察しています。

 

何かヒントになることがあれば幸いです(^^)

 

 

G1 凱旋門賞を振り返る

ロンシャン競馬場 芝 2400m

レース展開

【馬場】TRES SOUPLE(10段階中、悪い方から4番目)、馬場硬度 3.9

  直前の大雨でもっと重くなっていたと思われる。

【勝ち時計】2:35.71

【ペース】ハイ ラスト600m 40.33

日本で言えば、不良の中でもひどいレベルではなかろうか。

 

各馬のレース内容考察(勝因・敗因は?)

1着 アルピニスタ 牝5

モリス騎手 58.0kg

促して好位のポジション。

直線に入っても手応えがよく半ばまで騎手は動かず。しぶとく走り切り、差し馬勢の追い上げをしのいだ。

 

安定して力を発揮できて、しかもレベルが高い。馬場も不問。弱点が少ない

少し心配していたスタートも決まった。

抜け出すと気を抜くからゴーサインを出すのを待っていたのかなと思う。

 

ジャパンCに参戦する可能性があるようだが、前目のポジションにつけられるし極端に時計が速くならなければ日本の馬場にも対応できるんじゃないかなと思う。ただ、かなりタフなレースだったので疲れは心配

 

メモ)

目隠ししてゲートイン

 

2着 ヴァデニ 牡3

スミヨン騎手 56.5kg

中団のポジション。

直線、一瞬良い脚を使い、最後までしぶとく伸びた。

 

今年のフランスダービー(2着に5馬身差つけた)。

2400mが初めてで、馬体がコンパクトに見える事とピッチ走法な事から重馬場だと距離が長いんじゃないかなと思っていた。しかしこの好走。能力の高さを再認識した。

 

3着 トルカータータッソ 牡5

デットーリ騎手 59.5kg

中団後方のポジション。

前半促しながらの追走になる所があった。

フォルスストレートでポジションを上げた。

直線じわじわと差を詰めたが、最後勢いが鈍った。

 

道悪、上がりが掛かる展開に強い

 

4着 アルハキーム 牡3

C.デムーロ騎手 56.5kg

前のポジション。

直線に入った時には手応えはよくなかったが残り100mぐらいまではしぶとく粘っていた。

 

今年のフランスダービー4着馬

 

5着 グランドグローリー 牝6

ギュイヨン騎手 58.0kg

後方のポジション。

直線ジリジリ伸びた。

 

長く脚を使いパワフル。上がりが掛かった方がいいタイプ。

 

6着 ウエストオーバー 牡3

ホーンビー騎手 56.5kg

中団前方のポジション。

直線に入る前にはすでに手応えがよくないが、最後まで諦めずに走り切った。

 

今年のイギリスダービー3着馬。スピードがある馬で良馬場の方が力を発揮しやすいと思うので、今日の馬場は苦しかった。頑張ってはいるが。いい馬。

 

7着 ルクセンブルク 牡3

ムーア騎手 56.5kg

中団後方のポジション。

直線、他馬にぶつけられる不利があったが、じりじり伸びた。

 

8着 ブルーム 牡6

ローダン騎手 59.5kg

ゲート内落ち着きない。促して前のポジション。

促しながらもタイトルホルダーの斜め後ろにぴったりとついていく。

直線に入る前にすでに手応えはよくなかったが、最後まで諦めずに走り切った。

 

9着 アレンカー 牡4

マーカンド騎手 59.5kg

中団後方のポジション。

直線半ばぐらいから徐々に勢いが鈍っていったが、最後までしぶとく走り切った。ふらふらしていた。

 

10着 オネスト 牡3

パスキエ騎手 56.5kg

後方のポジション。

直線、一瞬脚を使ったがすぐに勢いが鈍ってしまった。

 

今年のフランスダービー5着馬。

脚を溜めると良い脚使えるイメージだが、今日の馬場では苦しかったか。

 

11着 タイトルホルダー 牡4

横山和騎手 59.5kg

先頭で折り合いよく手応えよく直線に入れたがすぐに苦しくなってしまった。

 

2番手の馬にぴったりとマークされてペースを落とせず、プレッシャーも掛かる形。今日の馬場ではオーバーペースになってしまった。

 

12着 メンドシーノ 牡4

ピーヒュレク騎手 59.5kg

中団前方のポジション。

直線に入る前に手応えが悪くなり、徐々に失速していった。

 

13着 ミシュリフ 牡5

ビュイック騎手 59.5kg

後方のポジション。

直線半ばで失速。

 

14着 ステイフーリッシュ 牡7

ルメール騎手 59.5kg

少し促しながらの追走になり、後半にさしかかる頃には余裕がない感じ。

 

15着 マレオーストラリス 牡5

ムルザバエフ騎手 59.5kg

中団後方のポジション。

直線に入った辺りで後退していった。

 

16着 シリウェイ 牡4

バルザローナ騎手 59.5kg

中団後方のポジション。

直線に入る前に苦しくなった。

 

17着 バブルギフト 牡4

ペリエ騎手 59.5kg

後方のポジション。

直線に入る前に苦しくなった。

 

18着 ディープボンド 牡5

川田騎手 59.5kg

促して前のポジション。

やや促しながらの追走。

直線に入る前に苦しくなった。

 

19着 ドウデュース 牡3

武豊騎手 56.5kg

初めから行きっぷりがよくなく、最終コーナーを迎える前に後退してしまった。

 

前走時もボコボコした馬場を気にしていたとのことだったので、今回はさらに道悪になり条件が悪くなってしまった。

 

20着 モスターダフ 牡4

クローリー騎手 59.5kg

後方のポジション。

直線半ばで後退していった。

 

日本馬が勝つには何が必要?

【日本馬の好走歴】

勝ち時計 2:38.50 TRES LOURD(不良、1番悪い)

日本ではかなり重い馬場の経験はなし。凱旋門賞の半年前からヨーロッパでレースに出走し、イスパーン賞では重馬場で勝利、勝ち時計1:53.70(1850m)

 

勝ち時計 2:35.30 TRES SOUPLE(重、10段階中4番目に悪い)

不良馬場のダービーで4着(上がり最速) 勝ち時計2:33.7 レース上がり39.7

 

勝ち時計 2:37.68 COLLANT(重、10段階中3番目に悪い)

不良馬場のダービーで1着 勝ち時計2:30.5 レース上がり36.5

 

勝ち時計 2:32.40 SOUPLE(重、10段階中5番目に悪い)

キズナ。日本では重馬場以上の経験はなし。凱旋門賞の前にニエル賞で重馬場で勝利、勝ち時計2:37.64(2400m)

 

凱旋門賞レコードタイム 2:24.49)

 

 

不思議なことに重馬場以上での好走が多い。

 

上記の馬たちに共通して言えるのは、重い馬場への適性があったという事。

もちろんヨーロッパの馬場で走らせてみなければわからないこともあるので一概には言えないが、タフな条件でも走りきれるメンタルの強さと肉体面の強さが必要だと思う。

 

 

また、良馬場の場合には実力は発揮できると思っている。

ヨーロッパの馬場は平らではなくデコボコがあると聞くが、それを気にしない馬なら対応可能だし、勝てる能力がある馬ならチャンスは十分にあるだろう。

 

実際、2年連続重馬場の凱旋門賞で苦戦したディープボンドも、同じコースで行われるフォワ賞(2021年)では良馬場で勝っている。

それに、2014年に良馬場で行われた凱旋門賞ではハープスターが6着、ジャスタウェイが8着と健闘できている。

 

 

次に、ヨーロッパの馬場は日本より平らではないということに関して。

ヨーロッパの馬たちは普段からそういう環境で走っているので日本の馬より体幹が優れているだろう。

高低差も日本とは比にならないほど大きいので肉体的なタフさも持っているはず。

 

そういう点からエルコンドルパサーのようにヨーロッパのレースに何度か出走していけば、慣れが見込めるし、肉体的なタフさもついていくんじゃないかなと思う。

 

 

ぶっつけで凱旋門賞に挑戦する馬もいていいと思うが、個人的には本番の前には練習が必要だと思っている。環境に慣れるという面も含めて。

 

 

日本馬の凱旋門賞への挑戦の歴史は50年以上。自分としても10年ほど競馬を見てきて、毎年のように日本馬が挑戦して跳ね返される姿を見てきたので、年々勝って欲しいという気持ちが強くなっている。

凱旋門賞で日本馬が優勝する日が見られることを心待ちにしている。