天皇賞(春)が2020年5月3日に行われ、1番人気のフィエールマンが優勝しました。
春天を2連覇、3歳時には菊花賞を制していて、京都の長距離と相性がいいですね。
ステイヤーには見えないので、中距離のG1も勝って欲しいなと思います。
この記事は、天皇賞(春)の回顧で、
- レース展開
- 各馬の勝因・敗因
- キセキの今後
について考察しています。
G1 天皇賞(春)を振り返る
京都競馬場 Cコース 3200m 外回り
▼天皇賞(春)の予想記事はこちら
▼最終予想
#天皇賞春
— ヤンフェ@競馬を推理する (@yanfevreee) 2020年5月3日
◎フィエールマン
〇ユーキャンスマイル
▲ミッキースワロー
☆モズベッロ
△キセキ、エタリオウ、トーセンカンビーナ、メイショウテンゲン
思ったより馬場が速くならなくて、タフな競馬になりそう。
キセキの出方次第で流れは変わるので、予想するのが難しいですw
予想記事とは結構印が変わっています。▲と☆を入れ替え、△のシルヴァンシャーとスティッフェリオを外し、トーセンカンビーナとメイショウテンゲンを入れました。
想像よりパワーの要る馬場で、スタミナがある馬を選びました。
スティッフェリオを外してしまったのが悔やまれます(´;ω;`)
レース展開
【馬場】良
【ペース】
序盤1000m 63.0 - 中盤1000m 60.4 - 終盤1000m 60.9 +ラスト1F 12.2
序盤はゆったりと流れたが、1周目の直線に入りキセキがペースを上げていく。
先行馬はある程度はついていった。
それ以下の後続は、向正面でペースが落ちかけた時にミッキースワローが動いていったため、後続も後続でロングスパート戦になった。
ペースがガタっと落ちるところがほとんどなく、馬場も少しタフだったため長距離戦らしくスタミナが問われた。
▼当日の馬場傾向はこちらの記事に書いています。
各馬のレース内容考察(勝因・敗因は?)
1着 ◎フィエールマン ルメール騎手
引っ掛かりそうな雰囲気で、下げて馬の後ろに入れた。中団のポジション。
終始行きたがるのをなだめていた。
直線、反応良く伸びわずかに差し切った。4コーナーでの手応えも1頭違った。
もう少し楽に勝てるのかなと思っていたが接戦になった。2着馬が頑張ったのもあるが、道中力んでいた分、最後ギリギリになったのかなと思う。
折り合い面を考えると、今はもう少し短い距離(2400mぐらい)がちょうど良さそう。
2着 スティッフェリオ 北村友騎手
このメンバーではスタートダッシュが速く前へ。
1周目の直線に入ると力む。キセキが動き、ペースが上がると折り合いはついていた。
直線じりじり伸び、最後苦しくなってもフィエールマンが迫って来た時に踏ん張る根性も見せた。スタミナがあることを証明した。
周りに馬がいないポジションで、この馬だけプレッシャーを受けずに走れたことが好走につながった部分もある。
また、前走からポジションにこだわらず走れるようになったのは大きく、自分のリズムで走れた方が最後まで頑張れる。
先行して走っていた時はG1では足りないイメージだったが、脚質を変えてどこまでやれるか期待が広がる。ただ、スピード勝負になってしまうと厳しいのは変わらずにある。
3着 ▲ミッキースワロー 横山典騎手
促したが行けず中団後ろのポジション。
下り坂で力み出し、ペースが上がるまでは掛かり気味だった。
後続馬群のペースが落ち着いた時にポジションを上げる。
直線じりじりと伸びた。
道中力んだこと、ポジションを上げたことを考えれば強い競馬をしている。
3歳時から応援している馬なので、是非G1を勝ってほしい。
4着 〇ユーキャンスマイル 浜中騎手
促して中団前のポジションへ。
直線、伸びてはいたが、馬場的に伸びない感じのあった内を通ってしまった。
4コーナーももう少し急かさず落ち着いて乗ってもよかったかもしれない。
5着 △トーセンカンビーナ 藤岡康騎手
今回もゲート内で暴れて出遅れ。促したが行けず後方のポジション。
3コーナーでミッキースワローが動いた時についていったが、外を回されてしまいきつい競馬になったが、直線はよく伸びていた。
G1初挑戦でよく頑張ったと思う。力をつけてまた挑戦して欲しい。
6着 △キセキ 武豊騎手
今回は良いスタートを切り、促し前へ。
下り坂は折り合えていた。しかし、直線に向くと行きたがってしまいハナに行ったが、それでも折り合いがつかず上り坂を迎える辺りまで力んでいた。
早め先頭で押し切りにかかったが、直線を向いて余力が残っていなかった。
ゲートはクリアしたが、ハナにいっても折り合えないのは問題。
キセキの今後について
まず折り合いについて。1周以上するコースでは、最初のコーナーでスピードを緩めないといけないため引っ掛かるリスクが高くなる。そこでスタミナを消耗してしまう。なので、春天や有馬記念はよほどペースが速くならない限り好走は難しそう。
次にゲートについて。今回は普通にゲートは出たが、またいつ出遅れ癖を見せるかもわからない。また、スタートダッシュもだんだん遅くなっているので、2000mぐらいの距離だと他馬が速くてハナに行くまでに苦労する(ペースが速い分、折り合いには良い)。
折り合いとゲートを考えた時、キセキにとってベストな舞台はジャパンCが行われる東京2400mだと考える。
7着 ☆モズベッロ 池添騎手
出負けたが、ダッシュよく好位のポジションへ。
掛かってしまい、折り合いがついたのは2コーナー過ぎ。スタミナを消耗してしまった。
3コーナーで後続が動いてきて、プレッシャーがかかる形に。4コーナーで手応えは良くなかったが、最後まで頑張ってはいた。
まだ4歳。素質はあると思うので、経験を積んでG1に再チャレンジしてほしい。
8着 △メイションテンゲン 幸騎手
出遅れ。促したが行けず後方のポジション。
3コーナーでミッキースワローが動いた時についていったが、3コーナーの下りでペースが上がり対応できず。直線でも頑張っていたが、前との差は詰められなかった。
馬場は向くと思ったが、まだG1では厳しいということか。
9着 ダンビュライト 松若騎手
スティッフェリオが速く競られたが、促してハナへ。
1周目の下り坂で力んでいたが直線に入って折り合う。しかし、キセキが動いてきたことで力んでしまい、以降、ずっと力んでいた。
2週目の下りでペースを上げたキセキについていくが、4コーナーで手応えが悪くなった。
10着 △エタリオウ 川田騎手
出負け。促し中団のポジションへ。
折り合いはついていたが、向正面で促す感じに。3コーナーの下りではペースアップに反応できず前との差が開く。
直線半ばで失速。
今回も走るスイッチが入らなかった。
11着 メロディーレーン 岩田望騎手
中団後ろのポジション。
ぎりぎりまでジッとしていて、動き遅れた感はあった。
直線はこの馬なりに脚をつかったようだが、前との差は詰められなかった。
12着 ミライヘノツバサ 木幡巧騎手
好スタートも、下げて中団のポジション。
道中もどんどん前に入られポジションを下げてしまった。
2コーナーで手応えが悪化、3コーナーではもう優勝争いから脱落してしまった。
スタミナはあると思ったが、G1では厳しかったか。
14着 シルヴァンシャー M.デムーロ騎手
促したが行けず。中団前のポジション。
他馬に並ばれた時に力むシーンが何回もあった。
3コーナーで手応えのない馬に囲まれてしまい万事休す。 前とはかなり離されてしまい、鞍上も無理して追わなかった。
まとめ
1着フィエールマンは、道中力んでいたが差し切る辺り、やはり能力があると感じました。もう少し短い距離でもG1を獲るところを見せて欲しいです。
2着スティッフェリオは、自分のペースで走れればこれだけやれるのを証明。今まではG1の壁に跳ね返されていましたが、新たな一面を見せたので、中距離G1でもやれる可能性はあります。
3着ミッキースワローは、道中力みながら、自分から動いていって強い競馬をしています。やはりG1でも戦える能力は持っていると思います。
4着ユーキャンスマイルは、直線で伸びない感じだった内を通ったのもありますが、乗り替わりの影響もあったと思います。秋のG1では岩田騎手に戻ってきてもらって、コンビ復活で頑張ってほしいなと思います。
6着キセキは、折り合いを欠いて自滅。今後も課題が残ります。
4歳馬は総じて上位争いできませんでした。力をつけて再挑戦です。
▼詳しい情報はJRAのHPをご覧ください。