日本ダービーが2020年5月31日に行われ、1番人気のコントレイルが優勝しました。
圧倒的1番人気に応え、他馬を圧倒する勝ち方を見せてくれました。牝馬に続き、牡馬でも無敗の二冠馬が誕生しました。秋には三冠馬が見られるのか、はたまた他の馬たちがそれを阻止するのか、どちらにしても楽しみです(^^)
この記事は、日本ダービーの回顧で、
- レース展開
- 各馬の勝因・敗因
について考察しています。
G1 日本ダービーを振り返る
東京競馬場 Cコース 2400m
▼日本ダービーの予想記事はこちら
▼最終予想
#日本ダービー
— ヤンフェ@競馬を推理する (@yanfevreee) 2020年5月31日
◎コントレイル
〇サリオス
▲ワーケア
☆サトノフラッグ
△マイラプソディ、アルジャンナ、ヴェルトライゼンデ、ダーリントンホール、ガロアクリーク、ヴァルコス、ウインカーネリアン
コントレイル頑張れー!
3頭目は何が来るかわかりませんw
スタミナも必要な馬場だと判断したため、予想段階から△にヴァルコスを追加しました。
レース展開
【馬場】良
【勝ち時計】2:24.1
【ペース】スロー(1000m通過 61.7) 上がり3F 34.3(11.3-11.3-11.7)
序盤はスロー。向正面に入るとペースが流れ始め、大きく緩む事もなく進んだ。
残4Fからペースが上がる。前も粘ったが差し馬優勢になった。ただ3着から11着までは接戦だった。
序盤以外は大きく緩まなかったため、持久力が必要な流れになった。馬場も先週の高速馬場よりは少し時計がかかるようになったのも影響した。
▼当日の馬場傾向はこちらの記事に書いています。
各馬のレース内容考察(勝因・敗因は?)
1着 ◎コントレイル 福永騎手
ゲート内でテンションやや高いが、スタートは決まりダッシュよく3番手に。
1,2コーナーで逆手前で走っている感じがあった。
4コーナーで他馬に進路を狭められたが、それを弾いて走れた。精神的な強さもある。
直線、周りに馬がいなくなるとフワフワして外に外に行く感じがあったが、ムチを入れると真っすぐ走り、加速。エンジンがかかれば、あとは突き放す一方。圧勝と言っていいだろう。
自身より後方にいたサリオスより速い上がりで走っていて、結果的には力が違った。
直線で抜け出して周りに馬がいなくなった時に集中力を欠くなど、まだ課題を残した状態で今日の勝ち方なのでポテンシャルが底知れない。三冠を狙うみたいなので、無敗の三冠馬が見られることを楽しみにしている。
2着 〇サリオス レーン騎手
スタートで 少しヨレた。中団のポジション。
直線、反応良く加速、良い脚を使ったが残り150mぐらいで脚が鈍った。
スタートが決まらず、ポジションが中団になってしまった。コントレイルと同じぐらいのポジションで競馬すると思っていたが、位置取りが悪くなってしまった。
4コーナーで外を回ってきたし、3着以下には差をつけているのでこの馬も強い競馬をしている。
3着 △ヴェルトライゼンデ 池添騎手
ゲート内ややテンション高いがスタートは決まった。促して好位のポジションへ。
4コーナーでペースが上がった所で瞬時に加速できなかった。初めての左回りの影響もあったか。
直線に向き、手前がすぐに替えられない。手前が変わりつつ、じわじわと加速。良く伸びた。
先行馬が少なかった事と内枠だった事で良いポジションを取れたのが、瞬発力に優れたタイプでないこの馬にとってよかった。
ポジションを取りに行っても折り合いがつくのは、長距離である菊花賞では強みになる。直線で左手前(左回りでは右手前が普通)で走る割合が多かったので、現状では右回りの方が合うかもしれない。
京都の下り坂も、瞬時に加速できない面があるこの馬にとってはプラスになりそう。
菊花賞で注目したい存在だ。
4着 サトノインプレッサ 坂井騎手
ゲート内で暴れ出遅れ。スピードがあるので中団のポジションまで行けた。
1コーナーで力みそうになったが、すぐに折り合った。
直線、いつもの切れ味ではなかったが、しぶとく良い脚を使った。
折り合いをつけるのが難しいだろうと思っていたが、陣営の調整と騎手が上手く乗ってしっかり折り合っていた。やはり矢作厩舎はすごいし、厳しいローテーションに耐えた馬もすごい。
能力を感じていたので、前走が力負けではないのが証明されてよかった。今後はマイル路線になると思うが、G1を獲れる器だと思うので頑張って欲しい。
5着 ディープボンド 和田騎手
促して前へ。
4コーナーで自分から動いていく強気の内容。瞬発力がないから先に動いたか。
直線、手応えは良くなさそうだったが、他馬に並ばれるともう一伸び。
先行して自分から動くきつい競馬だったが良く粘った。長く持続できる脚と最後まで諦めずに走るメンタルがあるので、予想段階でも書いたように菊花賞でも楽しみはあると思う。
6着 △ガロアクリーク 川田騎手
好スタートを切り、好位のポジション。
3コーナーで狭くなりポジションが下がった。
4コーナーでペースが上がった所で瞬時に加速できなかった。
直線、サリオスに外から来られプレッシャーがかかったせいか、すぐに加速できなかったが、かわされてからフワフワとしながらも伸びて盛り返した。
好位でレースできたのは収穫。成長の仕方次第で菊花賞でも戦える。
7着 ブラックホール 石川騎手
促していったが、中団後ろのポジションに。
直線、大外まで行くのに結構ロスがあった。進路ができてからは良く伸びた。
持久力が必要な展開、馬場が高速馬場ではなくなったことで好走できたと考える。小さい馬で距離延長はどうかと思っていたが、さすがステイゴールド系。対応してきた。
8着 ▲ワーケア ルメール騎手
促し好位のポジションへ。
直線、一瞬脚は使ったが、あとはじりじりとした伸びになり、残り100mで狭くなったこともあり脚が鈍った。
直線まで内でジッとする競馬で理想的な内容だったと思うが、最後は失速してしまった。もしかしたら距離が少し長いのかもしれない。
9着 △マイラプソディ 横山典騎手
スタートで躓き後方のポジションに。
行きっぷりが良く、向正面で一気に先頭までポジションを上げていった。
直線、粘っていたが残り150mぐらいで苦しくなった。よく頑張ったと思う。
馬の気持ちを重視したノリさんらしい騎乗だったと思う。自分の想像では、馬が走りたいところで走らせてあげて、走ることが楽しいことだと教えてあげるという意図があったと感じた。近走の敗戦はメンタル面が関係していると思うので、今回の競馬が次につながればと思う。
10着 ビターエンダー 津村騎手
スタートで躓き、中団のポジションに。
向正面で後続馬が並んだ時に力むシーン。
直線、ワンペースに伸びていた。
瞬発力がないタイプなので、スタートで躓いたのが痛かった。
11着 ☆サトノフラッグ 武豊騎手
折り合い専念で後方のポジションから。
1,2コーナーで逆手前で走っていた。
マイラプソディが動いてきた時に少し掛かった。
直線、手前をコロコロと替えていて、なかなか加速できなかったが、他馬と並んだ時に加速しじわじわと差を詰めてきた。
直線で手前を替えない事が課題だと思っていたが、今回は何度も替えていた。もっと効率よく手前を替えられるようにしたい。
折り合いを欠いたところがあった割には最後も伸びてきていたし、能力はあるはず。課題を解消すればもっと走れる。折り合いを考えれば適性は2000mぐらいか。
12着 コルテジア 松山騎手
ダッシュよく前へ。行きっぷりは良かったが折り合いはついていた。
4コーナーで後続が動いてきて、早めに動く形になった。
直線を向いて、手応えは良くなさそうだったが最後まで粘り強く走っていた。
3着とはそこまで差がなかったし頑張っていたと思う。
行きっぷり、走法を見ていると、もう少し短い距離の方が合いそう。最後まで諦めずに走り切るのは競走馬として長所。
13着 △ダーリントンホール M.デムーロ騎手
スタートでヨレて、隣の馬と接触。ポジションが中団後ろに。
向正面に入ると走る事への前向きさが強くなり、後続馬に並ばれた時に掛かりそうになるシーンがあった。
直線、ジリジリ伸びたが残り100mで失速。
心配していたスタートと折り合い、二つともが出る形になってしまった。課題の解消が求められる。
14着 △ヴァルコス 三浦騎手
スタートダッシュが速くないが、促して好位のポジションを取った。
序盤、折り合いはついていたが若干力みがあった。
4コーナーでペースが上がった時に自身も動いていった。
直線、一伸びする余力がなかった。
敗因としては、いつもより前のポジションを取りに行ったことで力んだ事、外を回らされた事が挙げられる。瞬発力がないので、スタートダッシュを速くしてもっと楽にポジションが取れるようにしたい。
15着 レクセランス 石橋騎手
スタートで外にヨレる。ダッシュも速くなく後方のポジション。
コーナーで逆手前になる部分が何度かあり、減速してしまっていた。
直線、この馬なりに伸びたが、前との差が詰まらなかった。
16着 マンオブスピリット 北村友騎手
出遅れ、ダッシュもつかず最後方。
直線、この馬なりに伸びているのだろうが、前との差が詰まらなかった。
17着 △ウインカーネリアン 田辺騎手
好スタート、促してダッシュよくハナへ。
2コーナーで逆手前で走っていた。
直線を向いた時には余力が残っていなかった。
課題として挙げた一つ目のゲートは最後に入ったので待つ時間がなかったので問題なく、二つ目の折り合いもついていた。
結果的に距離が長かったか。
18着 △アルジャンナ 浜中騎手
好スタート。
掛かって1コーナーで頭を上げるシーン。終始力んで走っていた。
直線に向いた時には余力が残っていなかった。
終始力んでいた分、最後まで走り切れなかった。フットワークが大きく瞬発力がないので、距離延長はプラスに出そうだと思っていたが、折り合い面で2400mの距離に対応できなかった。
まとめ (菊花賞で狙いたい馬)
コントレイルの圧勝で終わったダービーですが、最後の一冠・菊花賞で狙いたい馬を挙げたいと思います。
コントレイルは別格として、
- ヴェルトライゼンデ
- ディープボンド
の2頭に期待しています。
前者は、スタートで促していっても折り合いがつくのが長距離では何よりも強みで、京都のコース形態も合うと思います。
後者は、長く脚を持続できるので、ロングスパートになりやすい京都の長距離戦に合うと思います。
▼詳しい情報はJRAのHPをご覧ください。