ヴィクトリアマイルが2020年5月17日に行われ、1番人気のアーモンドアイが優勝しました。
1.4倍の圧倒的人気に応え、他馬を圧倒しての勝利に感動すら覚えました。今後もG1を勝って、強い姿を見せてほしいなと思います^^
この記事は、ヴィクトリアマイルの回顧で、
- レース展開
- 各馬の勝因・敗因
について考察しています。
G1 ヴィクトリアマイルを振り返る
東京競馬場 Bコース 1600m 牝馬
▼ヴィクトリアマイルの予想記事はこちら
▼最終予想
#ヴィクトリアマイル
— ヤンフェ@競馬を推理する (@yanfevreee) 2020年5月17日
◎アーモンドアイ
〇プリモシーン
▲ダノンファンタジー
☆ノームコア
△スカーレットカラー、ラブズオンリーユー、ビーチサンバ、シャドウディーヴァ、コントラチェック
強いアーモンドアイが見たい。
ノームコアが頑張って3着に来てくれたのでよかったですが、先行有利の馬場で先行する馬の中で買える馬を見つけられなかったのが反省点です。
レース展開
【馬場】良
【ペース】ミドル(34.2/45.6-45.0/33.9 前後半4Fの差:+0.6)
逃げ馬がペースを落とさずに行ったため、縦長になって直線を向いた。ハイペースでもないので、前が止まらない馬場も手伝って先行馬有利だった。
▼当日の馬場傾向はこちらの記事に書いています。
各馬のレース内容考察(勝因・敗因は?)
1着 ◎アーモンドアイ ルメール騎手
ゲート内の駐立悪いが、タイミングよく好スタートを切れた。
好位のポジションを取れた。ここでもう勝負あったと言える。
直線、馬が自ら加速、肩ムチを入れただけでもう一段ギアを上げあっと言う間に他馬を置き去りに。最後の50mはスピードを緩める余裕まであった。
牝馬限定戦のここでは力が違いすぎた。有馬記念惨敗の精神的なダメージを心配していたが、それもなく安心した。
アーモンドアイの今後の課題と適距離について
ゲート内での落ち着きが相変わらずなく、今後も課題になるので出遅れる可能性も頭に入れておきたい。
今日のパフォーマンスを見ると、やはりスピードが豊富にあるので1600m~2000mぐらいが適距離だとは思う。
2200mの宝塚記念に出るとすれば、梅雨の時期だけに馬場が悪くなりすぎなければ距離はこなせると思う。
まだ気が早いが、距離が更に長い有馬記念を勝つためには折り合いと乾いた良馬場が必要になる(昨年の有馬はタフな馬場だった)。昨年は熱発した影響もあったのかもしれないが。
自分は条件が揃えばアーモンドアイは有馬記念を勝てると思っている。
2着 サウンドキアラ 松山騎手
コントラチェックについていく感じで3番手に。大外枠だったが、先行馬も少なかった事もあり外を回されずに済んだ。
直線、追い出しを待ち、最後まで走り切った。
左手前で走る癖があって脚が溜まらないと見ていたが、今回は直線に入ってすぐにではなかったが手前を替えて走れていた。昨年のヴィクトリアマイルから1年間左回りで走っていなかったので見抜けなかったが、手前替えについても成長していたという事か。
松山騎手も上手く乗っていた。
3着 ☆ノームコア 横山典騎手
ゲート内の落ち着きが少しなく、出遅れ。促してアーモンドアイの後ろにつけた。
直線、良い脚を使って差してきた。
出遅れた事を考えれば強い内容だったと思う。やはり東京1600mはこの馬に合っている。
4着 トロワゼトワル 三浦騎手
結構促してハナへ。
ペースを落とさないように逃げ、最後苦しくなったが前が止まらない馬場を活かして粘っていた。三浦騎手の好騎乗。
陣営コメントでも調子は上がってない感じだったので軽視したが、それでもあわや馬券内の4着。馬場の助けと騎手の好騎乗はあったがここまで粘れるとは思わなかった。
5着 ▲ダノンファンタジー 川田騎手
絶好のスタート。自分より速い馬は行かせて好位のポジション。
力むシーンはあったが、ペースが速いこともあり折り合いはいつもよりついていた。
直線、ジリジリと差を詰めてきた。
馬体重の-20kgは輸送で少し減りすぎたのかなと思う。前走大幅に増えていたが、成長分もあったはずだからだ。毛艶もあまり良くなかったし、体調が万全ではなかったのかもしれない。それでもここまで戦えたのは能力がある証拠。立て直して秋に期待。
6着 シゲルピンクダイヤ 和田騎手
少しよれたが好スタートを切り、促して好位のポジションへ。
ペースが速かったため、促しながらの追走になった。フットワークが大きく俊敏さが必要になる条件は分が悪い。
直線、良く伸びたが最後脚が鈍った。促しながらの追走になった分、鈍ったのかなと思う。
ゲート入りもスムースにできたようで力を発揮できた。好スタートを切れた事もよかった。
左回りでも少し右にもたれる面を見せていた。
7着 △ラヴズオンリーユー M.デムーロ騎手
よれてスタート。促して中団のポジションへ。久しぶりの1600mという事もありスピードに乗るまでに若干苦労した。
直線、伸びてはいるが、最後進路がなかったこともあり満足に追えなかった。
G1の1600mでもペースには対応できていたし、1600mの距離も許容範囲であることがわかった。
スタートに課題があったが、2戦連続で出れているのでクリアしたと考えてもいいか。
8着 〇プリモシーン レーン騎手
出負けてしまい、ダッシュも速くないので中団後ろからのポジションになってしまった。
直線、伸びてはいたが、昨年の脚を考えれば本来のこの馬の脚ではなかった。
期待していたが、スタートが決まらずに苦しい競馬になってしまった。内枠だったのもあり道中でポジションを上げる事もできなかった。
直線の伸びを見ると、本調子ではなかった可能性もある。
9着 △ビーチサンバ 福永騎手
ゲート内での駐立悪く出遅れ。中団後ろのポジション。
直線、脚は使っているが前との差は詰まらなかった。
キレキレの脚を使うタイプではなく、後方からの競馬になり苦しい競馬になった。
10着 △シャドウディーヴァ 池添騎手
促したが前に行けず中団のポジションに。
3コーナーでぶつけられてリズムを崩すところがあった。
直線に入ると浮ついた走りになりすぐに反応できなかったが、エンジンがかかると良い脚を使った。
1600mの速いペースでももう少し前のポジションで競馬できるようにならないと、高速馬場に対応しきれない。
11着 アルーシャ 北村宏騎手
出遅れ。促したが、後方のポジションに。
直線、良く伸びたが上位争いには参加できず。
12着 トーセンブレス 柴田善騎手
ゲート内の駐立悪く出遅れ。後方のポジションに。
直線、良く伸びたが上位争いには参加できず。
13着 サトノガーネット 吉田豊騎手
促したがダッシュがつかず、後方のポジションに。
道中も促しながらの追走になったが、1600mの速いペースでも離されずにはついていけていた。道中は力を使いたくない馬なのかもしれないが、これが刺激になり道中の行きっぷりが良くなれば競馬がしやすくなる。
直線、この馬なりには脚は使ったように思うが、前との差を詰められなかった。
この馬には高速馬場はつらい。
14着 △コントラチェック 武豊騎手
好スタートを切り、促したがダッシュが速くなくハナを取れなかった。内の馬の出方を見ながら2番手へ。
直線半ばで失速。
もっと掛かるぐらいで行くと思っていたが、行きっぷりはそこまで良くなかった。
中山1600mで良い持久力を見せていて、それを発揮できるいい展開になったと思ったが直線で全く粘れなかった。中山だとスタートから下り坂になっているので、ハイペースに見えても本当はそこまで脚を使っていなかったという事なのか。
15着 △スカーレットカラー 石橋騎手
出負け。中団後ろのポジション。
馬場を意識して3、4コーナーでポジションを上げた。
直線では反応がなかった。
いつもと違う競馬で、道中脚を使ってしまった分、最後の爆発力が残っていなかったか。もう少し頑張ってもいい実力はあると思うのだが、スタイルを崩すと能力を発揮できないのかもしれない。
乗り替わりの影響もあった。
今のスタイルだと、高速決着になりやすいヴィクトリアマイルでは好走できるイメージは湧かない。
まとめ
ヴィクトリアマイルが行われるこの時期は速い時計が出る傾向にあるので、ポジションが後方になってしまう馬には厳しいレースになります。前目のポジションにつけられる馬を選びたいです。
今回の速い勝ち時計からすれば、直線で苦しくなる馬がもっといてもいいはずですが、上位争いはできないまでもほとんどの馬が脚を使えていていました。軽い馬場で、OPクラスの馬ならそう簡単には前が止まらない馬場だったと言えます。後方にいた馬にはチャンスがありませんでした。
その中でも、1着アーモンドアイは、1頭だけ次元の違う競馬をして圧勝。これからどんな景色を見せてくれるのか楽しみです。
2着サウンドキアラは、今の充実ぶりを示すようにG1でも好走してきました。この1年で力をつけた事を改めて感じました。鞍上の松山騎手も好騎乗、今年は波に乗っていますね。G1でも常連になっていくんでしょうか。
3着ノームコアは、出遅れたのが痛かったですが、横山典弘騎手もさすがの騎乗で上位まで来ました。やはり東京1600mの適性は高いですね。
4着トロワゼトワルの三浦騎手の騎乗も良かったです。
G1は様々な要素がかみ合わないと勝てないので、騎手の手腕も重要だなと改めて思いました。
▼詳しい情報はJRAのHPをご覧ください。