この記事では8月2日(日曜日)に行われる
クイーンS の出走馬の特徴
を考えていきます。
最後に僕の予想を書いています。
G3 クイーンS
札幌競馬場(Aコース) 芝1800m 牝馬限定 別定重量
コースの特徴
スタートから1コーナーまでの距離は200mと短く、すぐにコーナーを迎えるため外を回されたりポジションが後ろになったりする外枠は不利になる(特に先行馬)。
直線が短いコース形態から向正面からのロングスパートになりやすく、パワーが必要とされる洋芝も相まって末脚の持続力は必要になると思われる。
出走馬の特徴
1 レッドアネモス 吉田隼騎手 55.0kg
脚質:差し・先行
【長所・強み】
- 中山牝馬Sで不良馬場でも最後まで頑張っていたように、しぶとさは持っている模様。
【短所・不安点】
- 瞬時の加速が得意ではなさそうで、小回りコースはやや苦手か。
【馬場適性】
- 瞬発力がさほどないので、時計の速い馬場は分が悪そう。多少時計はかかった方が良い。
- 道悪は苦にしないようだが、走れない時もあるので判断がつかない。
特徴をつかみ切れていないが、広いコースの方が良さそうではある。今回は小回りコースがどうか。
前走を見ると2000mの距離は少し長いのかもしれない。200mでも距離が短くなるのはプラス材料にはなりそう。
2 スカーレットカラー 岩田康騎手 56.0kg
脚質:差し・追込
【長所・強み】
- 瞬時に加速でき、瞬発力に優れている。
【短所・不安点】
- ペースが速くなるとポジションが後ろになりがち。スタートも少し遅くなっている印象。
- 直線で溜めた力を爆発させるスタイルが合っていて、展開に左右される面はある。
【馬場適性】
- 瞬発力に優れているので時計の速い馬場は問題ないが、展開次第。
- 稍重までは対応可能。
主戦騎手の岩田騎手に戻り、前走のようなことはないだろう。
G1級の能力は持っているのでここでは良い結果が欲しい。
3 ナルハヤ 藤田菜騎手 55.0kg
脚質:逃げ・先行
【長所・強み】
- 先行してしぶとい。時計のかかる馬場でより活きる。
- スタートが速い。
【短所・不安点】
- 3勝クラスで格上挑戦。前走はハンデがあったので上位に来られたが、今回はどうか。
【馬場適性】
- 先行馬である程度の時計の速い馬場は大丈夫そうだが、瞬発力のある馬にやられるので、時計はかかった方が良い。
- 重馬場まで実績がある。道悪はそれほど苦にしないよう。
時計がかかる馬場でしぶとさが活きるので、洋芝は合いそうな気がする。あとは、強い相手とどこまで渡り合えるか。
4 タガノアスワド 西村騎手 55.0kg
脚質:逃げ
【長所・強み】
- 折り合いがつけばしぶとさは持っている。時計がかかる馬場でより活きる。
【短所・不安点】
- だんだん和らいできてはいるが走る事への前向きさが強く、序盤からスピードを上げて走ってしまう。
- スタートダッシュもあまり速くなく、ハナに行くには促さなければいけないので、この点も折り合いを難しくしている要因の一つ。
【馬場適性】
- 後続が楽についてこられそうな時計の速い馬場よりは、後続に脚を使わせられる時計がかかる馬場の方がいい。
- 前走マレーシアCで重馬場で勝っている。道悪は得意とみて良さそう。
2019年以降の勝利は、直線を入る時にセーフティリードを取った時だけ。瞬発力がなく、早めに仕掛けて押し切る形をとっているからだろう。折り合いにも難しさがあり、展開に恵まれないといけない面もある。
今回は他にも逃げ馬がいて、特にコントラチェックはスタートダッシュも速い方なので苦しい展開になりそう。
5 アロハリリー 池添騎手 55.0kg
脚質:先行
【長所・強み】
- 安定して先行できている。
【短所・不安点】
- 3か月ぶりのレースでコンディションがどうか。
- メンタル面の弱さがあるのか負ける時はあっさり負けてしまう。自分のペースで走った方が良さそうで乗り難しさはあると思う。また、馬群の中よりは外で走るのがベター。
【馬場適性】
- 先行できるのである程度は時計の速い馬場はこなせる。
- 道悪でバランスを崩す場面は見られなかったが、タフさが必要になるのでメンタルに影響が出る可能性がある。良馬場の方が良さそう。
好走の条件は限られると思うが、池添騎手の手腕に期待。差す競馬で揉まれない形を試すのもアリかもしれない。枠も重要。
ブリンカー初装着。
6 カリビアンゴールド 藤岡康騎手 55.0kg
脚質:先行・差し
【長所・強み】
- 洋芝は相性が良く8戦して7回3着以内。昨年のクイーンSでも3着。
- しぶとく末脚が使える。
【短所・不安点】
- 力んで走る面があるので、スタートで促して行きすぎると掛かる心配がある。
- 小回りコースだと3,4コーナーでのスピードの乗りが悪い感じがする。洋芝は時計がかかりやすいので、そこで遅れをとる部分が緩和されるから相性がいいのかもしれない。
【馬場適性】
- 時計の速い馬場は、先行できればある程度はこなせるだろうが、小回りコースになると機動力の問題で苦労するかもしれない。時計は多少かかった方が良い。
- 稍重で好走はしているが、道悪だとパフォーマンスが落ちる感じがする。バランスを崩しているようには見えないがそうなってしまう。
勝ち切れるかは微妙だが、洋芝適性は高いので馬場が悪化しなければ印はつけたい。
7 コントラチェック ルメール騎手 55.0kg
脚質:逃げ(先行)
【長所・強み】
- 持久力がある。
- 逃げ馬でありながら、脚を溜めれば直線で差し馬のような脚も使える。
【短所・不安点】
- 力んで走る面があり、逃げた方が折り合いがつきやすい。自分のペースで走った方がいいこともあり、逃げるのがベスト。
【馬場適性】
- 時計の速い馬場は歓迎。
- 稍重までは走れている。スピードがある馬なので馬場が重くなるのは良くなさそう。
自分のペースで逃げられた時はかなり強いが、負ける時は脆い。自分より内枠に逃げの戦法を取るナルハヤとダガノアスワドが入ったので、少しきつくなった。ルメール騎手がどう乗るかに注目。
8 フェアリーポルカ 和田竜騎手 56.0kg
脚質:差し(先行)
【長所・強み】
- ポジション問わずレースでき、小回りコースでも器用にコーナーを回って来れる。
- 瞬時に加速できる。
【短所・不安点】
- レースに使ったタイミングなど理由はあるかもしれないが、2000mの距離はギリギリなのかもしれない。(実力をつけている段階なので克服する可能性もある)
【馬場適性】
- 紫苑Sで速い時計で好走、時計の速い馬場は問題ない。
- 不良馬場で勝っていて、道悪は苦にしないか。
⇒馬場不問
1800mで連勝していて距離はベストの印象。実力もつけていて充実、56kgを背負ってもいいレースはできるのではないかと思う。このメンバーでも勝てるようなら今後が楽しみになる。
9 ビーチサンバ 福永騎手 55.0kg
脚質:差し・先行
【長所・強み】
- 秋華賞(5着)でハイペースで逃げてしぶとかったように、持久力に優れている。
【短所・不安点】
- 瞬発力がさほどないタイプなので先行したいが、ゲート内での落ち着きがなくなってきて出遅れるようになってきた。
【馬場適性】
- ローズSで速い時計で好走しているが、最近は出遅れるようになっているので先行できれば時計の速い馬場はこなせる。
- 重馬場でも走れているので、道悪はそんなに心配しなくてもよさそう。
初めての洋芝だが、持久力があるので時計がかかる馬場は合う気がする。スタートで遅れすぎなければ好勝負になりそう。
10 リープフラウミルヒ 丹内騎手 55.0kg
脚質:差し・先行
【長所・強み】
- スタートが上手い。
- しぶとく脚を使える。
【短所・不安点】
- せっかくスタートが上手く、瞬発力があるタイプではないので先行したいが、力む面があるせいかあまり促してポジションを取りに行きづらい。
- たまに惨敗してしまう。メンタル面の問題か。
【馬場適性】
- しぶとく脚を使う差し馬なので、時計の速い馬場は少し分が悪い。
- 道悪でバランスを崩す感じはなくこなせるが、最後の伸びが鈍っている印象なのでベストは良馬場か。
今回のレースと同じコースの2勝クラスでいい勝ち方をしている。強い相手にどこまで太刀打ちできるか。
11 モルフェオルフェ 柴田善騎手 55.0kg
脚質:逃げ・先行
【長所・強み】
- スタートが速い。
【短所・不安点】
- 走ることに前向きでスピードもあるので1600m~1400mが合っている印象。コーナー4つの1800mでどこまで走れるか。
【馬場適性】
- 先行できるので時計の速い馬場はある程度こなせると思うが、瞬発力のある馬にやられないために多少は時計がかかって欲しいか。
- 道悪であまり結果が出ていないが、今年の愛知杯(重)・中山牝馬S(不良)ではバランスを崩している感じはなかったので苦にはしなさそうではある。
1800mの距離は若干長いと思うので、スタミナを温存して走りたい。
12 オールフォーラヴ 横山武騎手 55.0kg
脚質:先行・差し
【長所・強み】
- しぶとく末脚が使える。
【短所・不安点】
- 7か月ぶりのレースでコンディションがどうか。
- 瞬時の加速ができず、速い脚もさほどない。ペースが速くなると前に行けない時もある。
- 力んで走る面があるので、前走から200mの距離延長で折り合いが重要になる。
【馬場適性】
- 時計の速い馬場は錦Sで実績あり。ただ、1600mでスピード勝負の脚が溜まらない流れになると走り切れない時もある。
- 道悪は稍重まで実績がある。
1600mだと追走に忙しい時もあるので、折り合いがつけられれば距離延長はプラスに出るかもしれない。
府中牝馬Sで小差の4着だったので力を出し切れれば巻き返しもあり得る。
13 サムシングジャスト 武豊騎手 55.0kg
脚質:差し
【長所・強み】
- 末脚の持続力がある。⇒洋芝が合いそう。
【短所・不安点】
- スタートダッシュが速くないので、ポジションが後ろになりがち。
- 右回りだと内にもたれる面があり、直線の末脚が鈍る原因になる。
- 外回りコースばかりを使われてきたので、小回りコースで上手く加速できるか。
- 5か月半ぶりのレースでコンディションがどうか。
【馬場適性】
- 差し馬で瞬発力にめちゃくちゃ優れたタイプではないので、前が止まらないような時計の速い馬場になると苦戦しそう。多少は時計がかかって欲しい。
- 前走初音Sで、稍重の荒れた内側の馬場を苦にせず走れていたので道悪はあまり心配しなくてもよさそう。
洋芝は初めてだが、末脚の持続力やパワーがありそうな所を見ると合いそうな気がする。課題は多いが、楽しみはあると考えている。
14 シャドウディーヴァ 内田博騎手 55.0kg
脚質:差し
【長所・強み】
- オークス6着、秋華賞4着と能力は高い。
- 折り合いがつけば良い末脚が使える。
【短所・不安点】
- 右にもたれる面があり(特に右回りで顕著)、直線の末脚が鈍る原因になる。
⇒ここ2戦左回りではもたれる面は見せていないが、右回りではどうか。
- 力んで走る面があるので折り合いが課題。
【馬場適性】
- 差し馬なので前が止まらないような時計の速い馬場は分が悪い。
- 稍重までは走れている。前走不良馬場のエプソムCではバランスを崩していたので、馬場があまり悪くなりすぎるのは良くない。
能力は高いので欠点を出さなければ巻き返しもあり得る。
レース展開予想
逃げて結果を出してきた馬は次の4頭。
3 ナルハヤ
4 タガノアスワド
7 コントラチェック
11 モルフェオルフェ
ナルハヤとモルフェは逃げなくてもいいが出来れば逃げたいタイプ。タガノとコントラは逃げがベストの馬。
コントラの方がスタートダッシュが速く、内枠に入ったタガノは多少競っていきそうで序盤のペースは速くなりそう。スローペースになる確率は低く、ミドルペースかハイペースになると考える。差しも効く馬場なので、差し馬の出番も。
現時点での予想(本命/軸馬・穴馬)
◎ ビーチサンバ(軸馬)
穴 サムシングジャスト
ビーチサンバは、持久力があるので洋芝適性があると見込んで本命にしました。出遅れがひどくなければと思います。
サムシングジャストは、こちらも末脚の持続力を買って穴馬に挙げました。課題は多いですが、ハマれば好勝負できるのではないかと期待しています。
最終的な予想はTwitterに書く予定です。
▼詳しい情報はJRAのHPをご覧ください。